DXの推進やアプリ開発などにおいてはユーザーにどのようにして価値を届けるかを考えるUXデザインも非常に重要な要素です。ここではよりよいDXデザインを生み出すための手法やフレームワークなどを解説・紹介します。
ユーザーを中心としたモノづくりを指し、簡単にいうと「人間にとって使いやすいように設計すること」を意味します。国際規格「ISO9241-210:2010」によって6つの原則が定められており、これを踏まえて設計を行います。
デザイナーがデザインに用いる思考を活用するフレームワークであり、ユーザー視点に立ってプロダクトやサービスの本質的な課題・ニーズを見つけ出し、その課題を解決するための方法を掘り下げていくという思考プロセスです。
ユーザー体験には5段階のモデルが設定でき、それぞれが段階的かつ密接に繋がっているという考え方です。ユーザーの目に触れる表層から骨格・構造・要件・戦略と続き、それぞれを理解することで精度の高いデザインを行うことが可能になります。
5つの調査項目の頭文字をとった名称のフレームワークであり、行動・環境・相互作用・モノ・ヒトの観点からユーザーの調査を行います。これらの項目に沿うことで、注目すべき情報を集めることができます。
プロダクトやサービスのターゲットとなるユーザーを表す具体的な人物像を設定することで、年齢・職業といった基本情報のほか、趣味や価値観・ライフスタイルなどの心理的・行動的な特性も含めて明らかにします。
ペルソナに視点を置きながら感情や行動を整理することで、ユーザーのニーズを掘り起こすフレームワークです。ペルソナと共感マップを組み合わせることで、ターゲットを深く理解しニーズを正しく把握・分析することが可能になります。
ユーザーがプロダクトやサービスと関わる中で辿る一連のプロセスを可視化したものをいい、プロセスにおける各フェーズでそれぞれのユーザーがどのような行動をするか、何を感じるかなどを具体的にまとめることで課題を発見しやすくします。
生活者におけるニーズや価値観のパターンを人物像として表現するフレームワークであり、価値観を端的に表すキーフレーズをベースに、その価値観に紐づくニーズを記述していきます。最終的にアイデアとの組み合わせにより、どのキャストをターゲットにするかを検討します。
定性的な調査手法の一つであり、対象者とモデレーターが1対1でインタビューをする手法です。じっくり話を聞けるため、対象者の状況を理解しやすく込み入ったことを詳しく聞くことができるインタビュー手法です。
複数人の参加者がそれぞれ自由にアイデアを発想する手法であり、各々の意見を重ね合わせながらディスカッションを行います。否定をせず判断や結論は行わず、新しいアイデア出すことを目的としたフレームワークです。
ブレインストーミングなどで出たアイデアを整理・分析しながら考えをまとめていく手法です。1アイデア・1付箋という形で無造作に並べ、カテゴライズやグルーピングをしながら視覚化・図解化し新しい発見を促していきます。
ビジネス構造を可視化するフレームワークであり、価値提案を中心に据えながら顧客セグメント・自社リソース・収益・コスト構造などといった9つの要素をまとめていきます。可視化することでビジネス戦略を考えるのに役立つ手法です。
新規事業向けに特化されたフレームワークであり、ビジネスモデルキャンバスの顧客部分における解像度を高めた手法です。ユーザーの課題やソリューション・価値提供などに着目することで、より深堀りして考えるのに役立ちます。
プロダクトやサービスと顧客の状況・ニーズを可視化するフレームワークです。顧客価値提供と顧客セグメントの2つにフォーカスしながら深堀りした情報をまとめ、ユーザーのニーズと提供価値のマッチ具合を検証するのに用いられます。
ビジネス分析にも用いられる手法で、強み・弱み・機会・脅威の4要素で分析を行います。内部環境と外部環境の観点からそれぞれの要素を組み合わせ、どのような選択・判断をするか検討するためのフレームワークです。
縦軸に試乗・製品、横軸に既存・新規を置き、事業における成長戦略を描くフレームワークです。既存市場に既存製品を展開するのか、新規市場に既存製品を展開するのかなど、縦軸と横軸をどう組み合わせて事業を展開するのかを考えていく手法です。
市場の細分化・ターゲット市場の選定・立ち位置の明確化という3点を分析する手法です。自分たちのプロダクトやサービスがどの市場でどんな立ち位置にあるかを分析するもので、新規事業開発においてアイデアをどのように活用するかなどの検討に用いられます。
誰が・誰に・何を・いくらでという3W1Hに着目し、分かりやすいシンボル記号を用いてビジネスモデル図に落とし込むフレームワークです。シンプルで分かりやすいように可視化することで、誰にでも分かりやすく思考を整理することが可能です。
プロダクトやサービスにおけるユーザーの体験を、イラストを用いてストーリー化する手法のことをいいます。ビジュアル化しわかりやすくできる点やユーザーの行動や心理を解像度高く表現できるフレームワークです。
ユーザーがプロダクトやサービスを用いてどのようにゴールを達成するかという仮説を物語として表現するデザイン手法を指します。ペルソナが「現状」をモデル化したものであるのに対し、シナリオは「ユーザーの将来」を描写したものとなっています。
プロダクトの設計に際して情報の分類や整理を行うために活用されるフレームワークであり、位置・アルファベット・時間・カテゴリ・序列という5つの基準のいずれかを使って分類することで、スムーズな設計をサポートすることができます。
UIやUXの専門家が自身の経験からプロダクトやサービスを評価するフレームワークです。このヒューリスティック分析は実装前のプロトタイプの評価も可能であり、短時間・低コストでの実施が可能です。
プロダクトやサービスの提供過程においてユーザーと提供者双方の動きを時系列で表すフレームワークをいいます。それぞれの接点や提供のためのプロセス・リソースなど、普段見えづらい要素を可視化することが可能になります。
自社のプロダクトやサービスの価値を高めるUXをデザインするためにはさまざまな手法やフレームワークを使いこなせる必要があります。DXコンサル会社ではノウハウやテクニックを駆使し、UXを最適化するためのコンサルティングを提供してくれるでしょう。