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データドリブンな意思決定


IT技術の発達とともにDX化が進められる昨今、データに基づく意思決定を行う「データドリブン」に注目が集まっています。ここではデータドリブンな意思決定を行う「データドリブンマネジメント」のメリットや落とし穴などを解説します。

データドリブンな意思決定4ステップ

目的と戦略の設計

データドリブンマネジメントにおいては、ただ闇雲にデータ収集を行えばよいというわけではありません。まずは目的と戦略の設計が重要であり、データドリブンはそのプロセスにあるべきものです。
自社においてどのような課題があり解決したいのか、まずはその目的を明確にしたうえで戦略を検討しましょう。その戦略におけるプロセスとしてデータドリブンが登場することで、より効果的な意思決定環境を構築することができるでしょう。

データの収集と可視化

目的が定まったらその次のステップとしてデータ収集が登場します。目的が明確になっていることでどのようなデータをどれくらい集めればいいかの見通しが立つので、そのデータを収集するためにどのような環境が必要なのかがわかります。
必要に応じてシステムやツールを導入するとともに、その集められたデータを次のステップに繋げるための加工も行えるようにしましょう。収集されたデータを可視化することができると、以降のデータ分析がスムーズに行えるようになります。

データの分析

加工され必要な情報が整理されたデータをもとに分析を行っていきます。観点としては集められたデータの時間的な変化や複数のデータ間における関連性などが挙げられます。これらの最大値や最小値などの定量的な分析に加え、視覚的に分かりやすいグラフ・図形などにして抽出することも効果的です。これらの分析作業においても必要に応じてツールやシステムを活用するようにしましょう。

分析を基にした行動計画の立案

分析が完了したデータをもとに、今後どのようなアクションを行っていくのか?という行動計画を立案しましょう。ここまではあくまでも準備段階であり、この行動計画の立案から実行に進めていくことがデータドリブンにおける本番です。さらにそこから効果測定を行い改善行動の検討をするなどPDCAサイクルを回していくトライ&エラーの姿勢もデータドリブンには欠かせない観点です。実際の経営判断や業務改善に役立てて初めてデータドリブンの価値が生まれます。

データドリブンな意思決定のメリット

変化速度への適応

IT技術の発展とともにビジネス環境では今まで以上にスピード感が求められるようになりました。システムやツールを駆使してリアルタイムな情報を獲得し、スピーディーに処理することでこの変化速度への適応も可能になるでしょう。

顧客ニーズの把握

ビジネスにおいては顧客ニーズをはじめとしたマーケティングの観点が欠かせません。さまざまなデータを収集することで顧客ニーズの把握が可能になり、より確立の高い施策を講じることができるようになります。

客観的視点での業務改善

データを取り扱うメリットの一つに「主観が入らない」という点があります。データの読み方には主観が入る可能性はありますが、集まるデータはあくまでも客観的なものですから客観的視点に基づく業務改善を行うことが可能になります。

データドリブンな意思決定の落とし穴

データの質の落とし穴

データドリブンはあくまでもデータに基づく分析を行い意思決定に繋げるものですが、そもそもこのデータの内容が間違えていた場合には誤った意思決定を誘導してしまうリスクがあります。また、集計は誤っていなくともそのデータの前提となる環境や母集団に偏りがある場合、実態を表していない可能性もあります。こういったデータの「質」については最大限の注意を払う必要があり、データソースも含めた確認を行うなど品質が担保されるようにデータ収集を行いましょう。

分析手法の落とし穴

データドリブンにおいて収集されるデータはさまざまなものがありますし、その活用場面となる事業や業種も多種多様です。そのためデータの分析手法も企業によって異なることが一般的ですが、過去のケースを踏襲するなどしてその分析プロセスに充分な検討がされないこともあります。そういった場合には正しいデータに対して適切でない分析手法を重ねることで間違った結果が導き出されてしまうことになりますので、どのようにデータ分析がされているかまで確認を行う必要があるでしょう。

データモデルの落とし穴

データモデルは人間と同じであり、手に入りやすい情報に基づいて決定を下す傾向にあります。しかしながら手に入っていないデータは手元にないものと同じくらい重要であると言われており、利用可能性バイアスにも注意が必要です。
例えば銀行から融資を受けようとしても「借入実績がないので稟議が通らない」という理由で借りられないという話をよく聞きます。しかし他の情報がないだけであり、この債務者は信用に足る職業・経済状況かもしれません。データ分析においてもこのようなケースは多々見受けられますが、「持っていない情報」にも着目する必要があるかもしれません。

インサイトの落とし穴

データドリブンの目的は分析結果を踏まえて課題解決や改善を図ることですが、分析することにフルコミットしてしまうケースも少なくありません。「どう分析するか」に着目しすぎた結果分析が目的になり、本来の目的である課題解決・改善に繋げるためのデータ分析にならないという落とし穴にもはまってしまう可能性があるでしょう。

データドリブンマネジメントを実現させるには

データドリブンな意思決定を行うためにはさまざまな準備が必要なことに加え、実行後にも効果検証などが必要になります。すべてのプロセスを自社リソースで対応することが困難な場合、DXコンサルなどの専門家にも相談しながら進めてみてはいかがでしょうか。

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