こちらのページでは、DXを活用して新規事業を成功させるためのポイントについて紹介しています。また、既存事業に対してDXは必要かどうか？という点についてもまとめていますので、参考にしてみてください。
DXとは、「デジタル技術を活用し、顧客に提供する価値を変革させる」という意味があります。すなわち、デジタル技術やデータの活用を取り入れて現在の業務プロセスやビジネスモデルをより良いものとし、新たな顧客体験価値を創出することを目的としています。
市場や顧客ニーズの変化が非常に目まぐるしくなっている現在、このような時代の変化をしっかりとキャッチし、その変化にスピーディーに対応していくことが企業に求められているといえます。そのためにも、「新しい価値を生み出す」DXの取り組みがうまくいくかどうかが、企業を存続させることに対して大きな影響を与えるといえるでしょう。
ここでは、新規事業を成功させるためのポイントにはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。
新規事業を始めるときには、まずターゲットとゴールを設定しておくことが大切です。どのようなお客様を対象とするのか、さらに、これから行う事業の成功や終着点はどこに設定するのか、その上でゴールに至るまでにはどのような戦略をとっていくのかを検討します。
さらに、一緒に働くチームのメンバーがどこを目指しているのかを把握することも大切です。もし同じチームのメンバーが異なる方向を向いていると、後々トラブルを生み出しかねません。もちろん、わざわざ同じ価値観のメンバーを集める必要はありませんが、ゴールをどこにするかという共通の認識を持つようにしましょう。
自社の製品の品質を高めることはもちろん、目まぐるしく変化する市場が何を求めているのかを把握する、という点も新規事業を成功させるためのポイントです。ニーズを把握しなければ企業の自己満足という結果となってしまい、顧客が本当に求めている価値に合致させられません。
また変化が激しいこの時代には、何かが起きたときにも迅速に対応できる体制を整えておくことも非常に重要なポイントです。そのためにははじめから完璧を目指しすぎるのではなく、最低限の準備ができたと判断した時点でスモールスタートを切り、市場の反応やニーズを見ながらフィードバックを吸収していきましょう。そして、振り返りを行うタイミングを多く持ち、必要に応じて柔軟な軌道修正ができる状態を保つことが、市場のニーズに応えるという点につながると考えられます。
新規事業をスタートしたものの、立ち行かなくなってしまうケースにおいては、企業の文化や風土が関連していることもあります。例えば組織のマネジメント力が足りなかったり、人材などの不足に加えて、何か新しいアイディアが出たとしても、それを実現させる方法が見出せなかったり受け入れられないといったことがあると、成功にはつながりにくいといえます。
こういった状態を防ぐためにも、挑戦ができる文化や変革を受け入れられる組織を作っていくことも、新規事業を始める上では大切であるといえるのです。
既存企業のDXとは、デジタルの力を活用してビジネスモデルを変革させるということを意味します。その中でわかりやすい例としては「自動化」が挙げられるでしょう。
既存事業において可能な部分を自動化し人件費を削減することによって、価格面で他の企業に対する競争優位性を確立することができます。このことにより浮いた人員と最大化した利益を新規の事業に投資するという流れを確立できるというメリットがあります。
ただし、既存事業におけるDXは、新規事業と比較すると不利という面があります。それは、市場が衰退していくという点の他に、既存システム・既存顧客・内部からの拒絶反応といった理由があると考えられています。
例えばデジタルの力を活用してビジネスモデルの変革を行うためには既存システムの更新を行いますが、これには金銭的・時間的なコストが必要となりますし、既存システムがブラックボックス化している可能性もあります。
また、既存事業のビジネスモデルを変革させる上では、既存の顧客や企業内部からの拒絶反応が起こる可能性もあります。もちろん長期に渡って顧客に受け入れられている事業は、企業にとって大きな収入源となっていることもありますから、そこに手を加えることをよしとしない考えが出てくる場合もあるでしょう。
しかし、永遠に続く市場は存在しません。不安定な足場から脱却するためには、デジタルの力を活用し、そこから脱却することが大切であるといえるのです。