アプリケーションは開発してリリースを行うと終わりではありません。実際にリリースを行ったあとには内容の更新や不具合への対応など、さまざまな運用・保守が必要になります。ここではアプリの運用・保守について紹介していきます。
運用と保守はそれぞれアプリ環境の維持に重要なプロセスですが、厳密にいうと運用と保守で行う対応は異なります。アプリの運用とは「システムが安定稼働をするためにサポートを行うこと」であり、アプリの保守は「リリース後に発覚した不具合を直す」などシステムの改善や変更を行うことを指します。運用・保守に共通する目的としては、適切なサービスを提供し続けることで、ユーザーの期待に応え満足度を高めるという点になります。
開発、そしてリリース・広告宣伝とあらゆる場面でコストをかけてきたかと思いますが、運用場面においても一定のコストは必要になります。アプリを管理し動かし続けるためには、いわゆるランニングコストがどうしても必要になります。ここにコストをかけられない状況になってしまうと、適切な運用ができずにユーザーの不満・クレームに繋がるリスクが発生します。
アプリのデータやコンテンツなどを保管しておくサーバーについても、毎月の運用コストが必要になります。コストを抑えたいところではありますが、安かろう・悪かろうは注意。通信量や同時接続数などの環境も非常に重要な要素です。
いわゆるインターネット上の住所を示すドメインについても、維持コストがかかります。取得するドメインによって金額は変わりますが、基本的には年間で500円~5万円程度のコストがかかるといわれています。
定期的なコンテンツの更新は、ユーザーに目新しさを与えます。いつまでも同じ内容の情報を発信していてはコンテンツが廃れていくためです。制作コストとあわせて更新にかかるコストもチェックしておくようにしましょう。
単純なコンテンツのみならず、よりアプリを便利にするための機能追加や改善にかかるコストも把握しておきましょう。ここにコストをかけることで、ユーザーの満足度を高めることができさらなるユーザーの獲得に繋がるでしょう。
アプリの保守についても運用と同じく、管理を行っていくうえで必要になるコストと考えましょう。特に不具合発生時に迅速な対応が取れるよう、体制・環境を整えておく必要があるのです。さらにトラブル発生時の原因究明や改修作業などといった突発的な対応が必要になる可能性もありますので、さらに注意が必要です。
iOSやAndroidは、年に1度程度で定期的なアップデートが行われます。それらのOSアップデートが行われた際に、既存のアプリがうまく動作しなくなることもあり得ます。そのため、そういった不具合発生時に対応するためのコストもかかります。
十分にデバッグを行っていたとしても、リリース後に不具合が見つかることはまれではありません。そのため、不具合対応にもコストをかけるようにしましょう。この対応が遅いと、ユーザーからの信頼を失ってしまう可能性が高くなります。
保守契約では企業によってさまざまなオプションがあり、システムバックアップや問い合わせ対応などが含まれている場合があります。自社アプリにどのような対応が必要かを検討して依頼するようにしましょう。
アプリ開発はユーザー目線では、リリースしたタイミングがスタート地点です。ユーザーが利用を開始してからの不具合対応などは満足度に直結しますので、手を抜かずにしっかりと対応するようにしましょう。